住宅不足が続くスウェーデン各地では、入居を希望する学生の数が学生アパートの数を圧倒的に上回るため、入居が決定するまで実家で暮らすことを余儀なくされたり、一時的にユースホステルに滞在する、あるいは短期間のみ貸し出しのアパートへの引っ越しを繰り返すという学生も少なくないのが現状です。

学生寮や学生アパートの家賃は、地域や物件によって異なりますが、基本的に、奨学金と教育ローンを組み合わせることで負担することが可能な額となっています。

筆者が一時期居住していた学生アパートの家賃は、水道費、光熱費、インターネット使用料を含めて約4100クローナ(56,675円)でした。

29歳以下の学生及び養育中の子供がいる学生は、奨学金に加えて住宅補助金の受給を申請することもできます。

スウェーデン人学生のアルバイト事情

最近では、教育ローンを組まず、貯金を切り崩したり、パートタイムのアルバイトの収入で在学期間中の生活費を賄う学生も増えています。

とはいえ、授業時間外にも自主学習やグループワーク等を含め、一日8時間程度の勉強を要求するスウェーデンの大学で、仕事をしながら十分な勉強時間を確保することは決して容易ではありません。

そのため、仕事をしながら勉強をすることを希望する学生の多くは、パートタイムのコースあるいはオンラインコースを取っています。

加えて、小売店や飲食店での接客等、専門知識を必要とせず、なおかつ学業と両立し易い仕事をスウェーデンで見つけることは中々難しいという事情も、在学期間中は学業に専念することを選択する学生が大半を占める理由の一つです。

学生が自身の専攻を生かした分野で社会経験を得る絶好の機会は、スウェーデンの大学の夏休み期間中である6~8月中旬迄の間となっています。

この期間中、多くの企業や公共機関が、夏休みを取っている正規職員の代わりに業務を遂行する代理職員を募集しています。

スウェーデンでは学生が学業に専念できる支援体制が整備されている

スウェーデンではこのように、学生がアルバイトと学業の両立に追われることなく、しっかりと学業に専念できる支援体制が整備されています。

これらの支援体制の元、学生は学業を自分の仕事として捉え、身につけた知識を社会に還元できるよう、責任意識及び目的意識を持って学生生活を送るのです。



ABOUTこの記事をかいた人

近藤万祐子

神奈川県横浜市出身の30代の日本人女性です。2012年に、スウェーデン人男性と結婚し、スウェーデン南部へ移住しました。現在は、現地の大学で心理学と教育学を勉強しています。また、学業の傍ら、スウェーデン在住ライターとして、海外生活、留学、異文化理解、ヨーロッパと日本の教育などに関する記事を投稿しています。